SNSで成功?

『ホーキング、未来を語る』
まだ1章目の相対論についてを読んでいるのですが、進まない。有難いのは、図版が分かりやすいこと。文章だけだと、今一つ意味が分からないので、知っているつもりできちんと理解出来ていなかったんだなと思いながら読んでおります。

天才が思い悩んで解き明かした難しい内容だから、凡人が理解するには時間が掛かる。もっと簡単に、と思わないでもないが、甥や姪が「何?何で?」攻撃が凄かった時期、子供に分かるように簡単に表現するのにも限度があるなと思い知ったので、頑張って読み解き中。

 

それにしても、私はどうやって子供の理解力から大人の理解力へと変化できたのやら。あまたあるすべての知識を全部読んだり学んだりでアップグレードした訳ではないのは確か。

思うと、何かがある量を越えた辺りで「知識」と「経験」同士がリンクして「分かるようになった」気がします。昔の流行り言葉で「シナジー効果」なんてありましたが、アレです。知識在庫が多いから繋がるというのでもないから、これは個々人の資質にでいろいろかなと。

 

みんなが同じ方向へ育つ必要はないから、いろいろでいいですよね。

同じものを見て、同じ事を考えているなんてのはあり得ないなと思うわたくし。あなたとわたしは別な人だもの。親子といえども違って当たり前。


そう言えば、私がサラリーマンしていた頃、ビジネスマンは『朝日新聞と日経ビジネスとビジネス新書』から情報を得ていた人が多く、誰と話しても「あ、あれね」「知ってる知ってる」という感じがありました。みんなが「最低限それぐらいは読んどく」みたいな印象。


情報源が一緒だから、何かを検討しても似たような結論に納まり終わる。それでも、その時は「これしかない」「これが一番最適化」と思って決めているので、思った通りに行かないと自信喪失。おかしいな、何が足りなかったのだろうか、何が悪かったのだろうかと振り返りをしても、そもそもの前提が新聞や雑誌に書かれた一つ二つの事例で全体を俯瞰したかのような書き方の記事。事実なのかもしれないが、真理ではないのだと気が付かない。なので「謎が深まる」という…

先日「今の若い職人さんは大変」「SNSでブレイクした方がいるって」「みんなSNSを使えば」という話を振られて、心の中で頭を抱えました。

SNSだけで成功している訳ではないと思いますよ。
そもそも、ちゃんとした品物を作る腕が無いと。

 

 

SNSやっている人ってどのくらいいると思ってるんでしょう。

商品サービスを売りたい人は素人玄人どっちもみんな使っています。

自分や作品を見て欲しいだけの人は「採算度外視」で凄いものを作ってSNSで注目を集めまくってます。同じ土俵に乗ってないものもおしなべて比較されてしまうSNS。却って厳しい競争世界かもしれません。

 

そして、SNSをやっている取引先も同業者も、やったところでSNS経由の注文が売り上げの100%なんてことは滅多にないですって。やってみたら分かりますって。そんで、やってみている人はその事実に気づいていますって(自虐

じゃあ、何でそれでもSNSをやっているのかといえば、ひとつでも多く集客ルートを持ち、各々からの集客数を1%でも増やせた方が結果的には食べていける確率が上がるから、なんだと思います。

職人さんは、モノを作る時間を削って、SNSにも時間を割かなくてはいけなくなるから、昔よりも大変になっている人もいます。得意な方はいいんですけどね。得意な方でも、反響が思った通りに上がらないと、心折れる×2になるかもしれないし、なかなか複雑みたいですよ。SNSは気軽にコメントつけられますから、こうしたらいいのに、こういうのを作ればいいのにと善意と思い付きのアドバイスが寄せられまくり、鬱陶しい気分になったりすることも多くなったという方もいましたよ。

世の中そんなに簡単には出来てないのに、ニュースや読み物になっている記事って苦労したところがそれらしく書かれているだけで、ある日転機が訪れ、成功して終わりますから誤解する人もいるのでしょうね。

そんな話を持ち出す方は、きっと同じ苦労をしたことが無い方。
だけど世間知らずとは思わないのがわたくし。
代わりに、この方なりの別なご苦労を背負われてきたはず。

こういう時は別な話題に切り替えると楽しい時間が過ごせるんですよ(笑

私が分からないながらも物理の本を読むのは、物理の法則は「誰がやっても再現性がある法則」について発表しているからかもしれないなと思ったり…誰もがやればやっただけ成果が上がって、成りたい自分やありたい未来にたどり着けたらいいのにな~と本当に思います。

いまだコロナ不況にもがいている一人として、切に思います。