きれいに晴れた夏空の日、上野・国立博物館でやっている特別展「植物 地球を支える仲間たち」を見てきました。
こういう青い空を見ていると、吸い込まれて空へ飛んでいけそうな気分になります。どうも、心がここではないどこかへ行きたがっている今日この頃。
こういう予兆は人生の中で何度かやってきたもので、箱を借りてお商売している私には結構危険な予兆。このまま自分が欲する何かがここで見当たらないと確信してしまったら最後、今まではその時の全てを力の限り切り離して、退職したり、転職したり、引っ越したりという恐ろしく労力とエネルギーを使うライフイベントを引き起こしてきたんです。
心が次の未来へ引っ張られて、古くなった場所にもういられない、居ても立っても居られない精神状態になっていくという厄介な人生の癖(へき)を抱えている自覚あり。
弱小個人商店を構えるに当たり、『場所に縛られることが障害にならないか』が最後まで踏ん切りつかない悩みのひとつでした。
これまで就いた仕事は、国内・海外とも出張が多い仕事で、長距離を移動する感覚がとても好きでした。空間的に広がっていく方向性、ミクロよりマクロな方向性が好きでした。でも結局どれも嫌になって辞めちゃった訳で、次は違うやり方で幸せになろうと決めて自営業始めたんだろう?と自問自答。今回は手元に残したまま、新しい何かを手に入れるように、人生の悪癖をひとつ減じることを頑張ってみようと思ったり。
待ち合わせの池袋改札。
「いつもと違う角度から眺めてみたら、面白いな…」なんて、飽きず眺めてしまう。
コロナのある生活になって、不要不急の外出をしなくなり、友達と会う事も減り、ひとり暮らしの自宅でボッチで静かに過ごし続けるうちに、繰り返す同じ景色、メリハリのない時間のせいで、ちょっと普段と違う場所に身を置くだけで楽しいと感じる一方、
特段の感動もしない、心が動きにくくなっている自分に気付きます。
改札横の花屋の店先で見た事のない花色を見つけたものの、「ふ~ん…」って感じなんです。
コロナのある生活も1年半、当店にご来店のお客様にも変化を感じておりまして、生気がない目つきの方が増えた気がします。ぼんやりと、静かにゆっくり動いて、出ていく。
私自身が心が動きにくい、購買意欲が無いのだから、似たような方も多いかと自分では納得。だからこそ、その状態はやはり心的にはあまり良ろしくない状態ではないかと思い、どうしたらいいのかなと思い悩む日々、、、
自分が救われたいのは一番なんだけど、自分に関わる誰かも同じ様に救われて欲しい。個人商店10年やってみて、私の場合自分だけ良くてもダメで、周りの他人が良くないと幸せ度は実感しにくいし、度数も上がらないと判明しているので、範囲が広い悩みごとは複雑怪奇で答えが出ないので延々と悩むことになります。
でも、そうだな、今日の接客中に、ちょっとヒントが下りてきました。
『好きな事、楽しい事の話をする/聞いてあげる』
皆さん既に心の中に幸せな記憶は持っているので、それを引っ張り出せばいいのだけど、ひとりで引っ張り切れないなら、誰かが必要。私がお客様の誰かになればいい。私もついでに話して聞いてもらえばいい。
コロナで休業協力したり、時短営業したり、7月8月は暑さや強雨も手伝って臨時休業の方向へと、場を閉じる方向へ傾き続けていたと思います。
閉じるではなく、開く方向へ、やる事は同じように見えるとしても、マインドセットを変えてみようと思いました。それがちょっと嬉しい発見。
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