愛なき応酬を止める方法

「相手に何を贈ったらいいものやら、皆目見当がつかない」というタイプのお客様がいらっしゃいます。

 

このタイプのお客様は、相手の事が分からないので決めようが無いことが多く、こちらが一生懸命に接客すればするほど、徒労に終わるタイプ。

 

数日前に来店された方がまさにこのタイプで、久し振りに身構えてしまったわたくし。

 

「何か無いですか?」

「何かって、何ですか?」

 

 

おかしな応酬ですが、前置きもなく聞かれても困るじゃありませんか。例えば、お誕生日のお祝いに「何か無いですか?」ならまだ分かりますが、唐突に「何か」だけ言われても面食らいます。

こういう方は、贈る相手との関係性に疲れてしまっていて、積もり積もった不満が山とあるので、察しきれない相手に経緯を説明しなくてはと思うものの、どこから話せばいいのか手がつかずに、とっちらかって言葉に詰まっているように見えます。

だから、いろいろすっ飛ばして「何か無いですか」になってしまうのでしょう。

 

開業当初は、自分の提案力が試されている気がしておりましたが、一生懸命になるだけ、お引き取り頂いた後の徒労感が半端なく、何故かこちらもドスンと落ち込むことになります。答えの無い悩み事をしている相手は、生気を奪うので要注意です。

正直「早く帰って欲しい」(黒い心を素直に吐露
少々、状況を聞き出す努力をしたところ、見えてきたことがありました。

 

もらうつもりが無いお返しを受け取ってしまい後悔している。

早くお返しをしないと、スッキリしないと思っている。

 

こういう方は、相手との関係を育てるつもりがない方。
その方とのお付き合いが負担でしかないのです。

だから、受け取ることは「借りを作った」と同意義となり

早く返すことで「貸し借りゼロ」になりたくて仕方ない状態。


相手といても、楽しくないのでしょうね。

人間て言葉に出さずとも察する生き物なので

相手もそこを感じて、粗相しちゃいけないと

バドミントンよろしく打ち返しているかもしれません。

この方から聞く限り、1ミリの好意も存在しない、

ギリギリ義理があるかないかの関係。

そもそも、相手のためになんか、お金を使いたくないのです。

贈りたくはないのです。

なのに、何とか買って贈らなくちゃと空回り。

ブレーキとアクセルを同時に踏み込んでる感じです。

「そんな忍耐力使ってちゃ、疲れるはずです。

お客様は、よく耐えて来ましたよね、疲れたでしょう?」

と思わず言葉を掛けてしまいました。

「そうなんです、とっても疲れました!」と即答されました。

 

「お客様にお得で、凄い方法をお伝えします。

この応酬を止めるのは、実はとても簡単です。

返さなければ、向こうも返す必要が無くなります。

相手が寄越すからと思っているでしょうけれど

あなたがこの繰り返しを支えて来たから続いてきたんだと思います。

次に会ったら『この間はありがとう』って言うだけで十分ですよ」

 

この方、ちょっと心動かされて迷っていましたが

いきなり思考パターン、行動パターンは変えられず、

結局小さなものを買って帰りました。

願わくば、その相手との緩やかな離別か、

「ありがとう」と受け取るのみの方法を

試して欲しいものです。

 

私も、若い時は同じような人付き合い下手だったから

この方の苦しさも分かります。悩んだ挙句にトンネルを抜けたから

今は「簡単に抜け出す方法がある」と分かるのです。

自分にも相手にも不実=誰一人幸せな人が居ない状態。

早く止めるに越したことはございません。


他人は、自分の思い通りには動いてくれませんから

自分のターンで思い通りに仕切ればいいのです。

 

例えば、ニッコリ笑顔で「ありがとう~」って受け取ったら、

返したくないお返しは贈らない、だけ。

→本当にやりたい事は返さない事でしょ?


怖がらず「やるだけ」
自分の心に素直にやってみる「だけ」

努力は必要じゃないのですよ。
やってみて下さい。
1回乗り越えたら、次からはすいすいと越えて行けますよ。

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コメント: 3
  • #1

    いそむら (日曜日, 23 7月 2017 09:41)

    こんにちわ、えこだ島webから参りました。散策中、偶然素敵な香りのお店のするお店を偶然見つけて以来です。

  • #2

    いそむら (日曜日, 23 7月 2017 09:46)

    (途中で送信を押してしまいました…)

    何やら店主さんがブログ書いていらっしゃると、覗きに来てみたところ、目から鱗な記事が書かれていてコメントしたくなってしまいました。違う方向から見てくれる人って大切ですよね!

    ホームページも、お品についてこだわりが伝わって来て楽しくなりました。またじっくりお店に伺わせていただきます。

  • #3

    店主より (日曜日, 23 7月 2017 11:55)

    いそむら様 うれしいコメントありがとうございます。生身で会って話すと、ただの小太りのオバチャンでしかありませんので、いらっしゃる時は「期待フィルター」を外してご来店下さいね(笑