着物に関する新サービス始めます

店主、着物は自分で着られません。
だけどこの度、着物をひとりで着られるようになりたい人に向けて

着付け練習用着物の循環サービスをはじめます。

 

これを期に、私も着られるようになる予定です。

最終的には、お店のユニフォームは袴にしたいなと妄想中です。

 

前出の練習用着物のページではいろいろ書きましたが着物がここまで廃れた原因って、

ズバリ。着物は面倒くさいから。
それもとっても面倒くさいから。

着るのに時間がかかるし、身動きしにくい。

なのに高いから要らないという言い方、目にしたことありませんか?

 

着るのに時間がかかるのは確かです。

洋服のように1枚ものを頭からかぶればいい訳ではありません。

固定は紐で腰回り結ぶだけですが、コツを掴まないと着くずれて緊急事態発生。

 

店主の年頃になると、四十肩で腕が上がらなくなり

動作がしにくくてて時間が掛かることもあります(笑

 

身動きしにくいのも確か。

普段と同じ動作、可動域で動くと、格好悪いし着くずれますし、

普段の筋肉の使い方と違う動きをすると、やたらと疲れるものです。

でもそれは、

普段洋服しか着ない人が、乏しい経験の中で言っている言葉だと

思ったことはありませんか?

洋服と違って値段が高い。
→確かに、ビックリするほど値段の高いものもありますが、

素材や加飾の工程が分かる方なら、何故その値段になるのか、理解出来るはずです。

そんな価値が無いのに高いと思うならば、買わないだけのこと。

手入れに手間が掛かる。

→好きなものなら、手入れはいとわないはず。

愛着の無い方の言葉を、自分にとっても真実として

受け止めるのは尚早では?自分にとって不便を数えて、

買えない理由、持てない理由を形を変えて表現しているかもしれませんよ。


本当に着物は面倒くさいのかな?
それは、自分で体験して、判断して欲しいです。

 

1回やってみた、ではなくて、ちゃんと着て外を歩き、一日過ごす。

そのぐらい出来るようになって、初めて

「着物は面倒で不便」と言う資格が出来るかなと思うのです。

 

店主は、冬場はお客様からもらった羽織を着ております。

「絹物は薄くて軽い」のに、一枚羽織っているだけで「驚きの暖かさ」です。

 

足元は、いつでもどこでも下駄履きです。

初めはおっかなびっくりでしたが、今は苦にならない上に、

良さが分かったら手放せません。

羽織は和式カーディガン。

着物はワンピース。

何かもう、着れそうなつもりになっております(練習しますよ!

 

洋服と比べたら袖が長いので、うっかり何かに引っ掛けたりするのですが、

それは何かとすれ違う時は手をぶらぶらせず、

「脇をしめる」ことで引っ掛かりが減りました。

 

脇をしめるのは、猫背ではやりにくいので、

背筋も伸びております。四六時中しめてるのはしんどいですが、

ちょっと心掛けると事故が減ります。

下駄履きは寒いイメージがあるでしょうが、

足袋は布地が重なっておりまして、靴下を履くより暖かいぐらいです。

 

履いて歩くとつま先から暖かくなりますし、

靴を履くことがなくなったら足の形が変わり、

指のタコがなくなり、一番の変化は、

開店から閉店まで休みなく立ち続けるお店番で疲れなくなりました。

逆に座っていると腰が痛くなるぐらい。

 

下駄は冬寒いというのは、店主的にはウソです。

これも、自分の体を使って経験することで得られた私にとっての真実。

 

こんな風な語り口だと、着物最高!という信仰を

持っているように見えるかと思いますが、そうでもございません。

 

自分の暮らしに取り入れて楽しいものなら、

取り入れたらいいという信仰は持っております。

よく、伝統的な○○をいいものと表現したい時に、

「昔からずっとある、かつ、変わらぬものだし、つまりいいもの」

という論法を目にすると、自分で生きてみたことのない時間を

引き合いに出されてもリアリティなくて判断しにくいなと思います。

 

今の「自分の暮らし」に合っていなければ、

どんなに良くても要らないです。役に立たないですから。

洋服生活に慣れた私達が、着物をこれから着る時には、

比較元は「洋服の便利さ(機能性」とか

「洋服の美しさ、楽しさ(感性」や

「洋服の買い易さ(価格など」になりますよね。

時代背景があって変化したり、工夫から変化したり、

今の着物の形になってきているのに、

時間を逆行するようなものですから、

「え、これ面倒くさい」と感じても仕方ないことかと思います。

 

ライフスタイルが激変してしまっているのに、
着物が江戸時代並みに全員着てあるく普通のものになるとは思っておりません。

でも、私は民族衣装を美しく着こなしてみたい!と思います。

今年こそ、(教えてくれる母が生きているうちに)

楽しんで着方を覚えてたいです。そして、よそ行きではなくて、

普段着の着物を楽しみたいなと思います。

 

同じような思いを持っている方に、
特に可処分所得が少ない若い世代の助けになればいいなと思い、
着付け練習用着物の循環サービスを始めます。

ご興味ある方はご利用下さい。

徐々に着物などUPしていく予定です。

 

お楽しみに。