練馬区伝統工芸展

台風の影響であいにくの雨。

お店の開店前に「和裁しおや」と一緒に石神井公園で開催されている【練馬区伝統工芸展】を見てきました。

東京の伝統工芸というと、浅草界隈が強いイメージがありますが、実は練馬が一番なのだとか。普段生活していると、そんな気配が見えないのですが、各分野の工芸士さん達は、街に溶け込んで、日々製作しているのだとか。

今日の目的は、実演を見学して、作っている方からいろんなお話をお伺いすることでした。


今の生活だと、店員さんと会話しなくても買える場がたくさんあります。煩わしくないからいいと言う方もいらっしゃいますが、その分、買い手は目の前に見える分の情報で買い物をすることになりますから、買い手の知識や買い物経験の蓄積がないと、AとBの違いが分からないという場面も出てくるでしょう。

すると、何かあんまり変わりが無いみたいだから、最後は「価格」をより処に買い物をするようになる。

価格=価値という基準で生きている方はそれでいいと思います。悪いことじゃない、それはひとつの指標。私は出来れば【心も豊かに生きたい】方なので、AとBの違いが分かるようになりたいというのもあって、作り手からお話を伺いたかったのです。

 

組紐、友禅、彫金、建具、いろいろな実演コーナーがあって、それぞれの方と短い時間ですがお話をすることが出来ました。

 

「失敗した時に誤魔化して手直しする方法はあるんですか?」といった意地悪な話題に「若い時やった失敗談」を笑顔で教えて下さった方もいて、堅苦しいところがなくてとても楽しかったです。

 

来年は、練馬駅北口に出来る施設で開催されるとか。

今年行けなかった方はぜひ一度行ってみて下さい。

そして、工芸士さんから直接お話を聞いてみて欲しいなと思いました。


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今は売り方や買い方が随分変わってしまったので、専業で作ることだけに集中していられなくなり、工芸士さん達はリサーチ、商品開発、営業、広報とひとりで何役もこなさなければならなくなっているんだなということ。

 

ふた昔、パソコンが出始めの頃、社内のおじさん世代は機械の操作が出来なくて辛い目にあったものです。あれと、同じようなイメージがあたまに浮かんでおりました。ふ~む・・・・

私が参加している「ねりまクラフトーク」の活動が、少しでも工芸の世界と買い手使い手とを結ぶきっかけになっていけばいいんだけど、ともやもや考えております。