文鎮

最近発掘した私が通っていた福井県の小学校の記念品。校章の形をした文鎮。45年以上前の品物。

 

もとが青森で生まれ育って引っ越して福井に来てすぐにもらった記念品で、転校したら津軽弁を馬鹿にされ、からかいの対象となりつまらない思いをしていた頃にもらったものなので、これっぱかしも思い入れは無い。

 

でも、作りはなかなかに美しく、手触りも滑らか。

よいデザインだなと思います。

 

当時これを量産した工場は、子供の手が傷つかないようにこのカクカクしたデザインの角を、全部、そうとは見えない程度に研磨してくれたんだなと思うと、いい品物をもらったんだなと思う。

 

当時は小学生の習い事と言えば、書道かそろばんといった時代だったし、福井は書道が盛んな土地柄だったし、文鎮はまだ実用品の部類だったと思われます。

 

当店のある江古田からまあまあ近い豊玉にある、個人博物館「唐澤博物館」には、江戸時代から明治、大正、昭和の学校の現場で使われていた教科書や教材や文房具など、さまざまな収蔵物が展示されていましたが、文鎮は、成績優秀者に贈る特別なアイテムだった模様。

 

当時は子供がたくさんいたから、ひとクラスがギューギュー詰めで何クラスもあって、それが6学年あって、その一人一人に記念品が配られたかと思うと、希少性は無いはず。そういえば、折に触れ、記念品を配る文化が昭和にはあったなと思い出して面白く感じたりして。

 

平成、令和となり、文鎮が学びの場での記念品になることはもうないと思われ、「これどうやって使うものクイズ」に使えるなと思いました(笑