髙橋大益の凹玉紋とご対面

鉄瓶職人・髙橋大益の鉄瓶「凹玉紋(ぼこだま)1.2L」当店初入荷でわたくしも今回初めて実物を手に取ってみた訳ですが、軽さ、重心のバランスの良さ、プロポーション、ディテールの美しさ、どれも秀逸。

 

想像以上に手馴染みよく、目が喜ぶたたずまい。

毎日使うのが楽しいだろうなと浮かぶひと品です。

 

鋳物で凹模様を作るのは、手が掛かります。

 

アラレ模様のような飛び出す凸模様は鋳型を彫れば出来ますが、凹だと鋳型にその形分、砂を盛る必要があるのですが、これが彫るより手が掛かる仕事。

 

下手に鉄の肉厚が減ると鋳型の中を鉄が回りにくくなるし、加減が本当に難しい方向性のデザイン。

 

凹玉は、水を注ぎ入れやすいように弦が倒れる仕様(通常鉄瓶の弦は倒れません)今の暮らしでの使いやすさを考えて作る方。

 

注ぎ口の美しさも相変わらず。

見た目では分からないとは思いますが、「細く落としてピタッと止める」コーヒーのドリップなんかで活躍すること間違いなし。

 

鉄瓶は扱いが難しいと言われますが、そんなことありません。

 

①お湯を沸かしたらお湯は使うor沸かした後はお湯をポットに移し(保温)→鉄瓶の中を乾燥させるべく、蓋をせず放置。

 

②鉄瓶は「お湯を沸かす専用道具」と思ってお使いください。麦茶を煮出すならお湯を鍋に移して鍋で抽出してください。鉄瓶に放り込んだらダメです。

 

2つ守ってくださればOK。簡単。

 

全体像はすっきりシンプル。胴から尻にかけてのなだらかなカーブが魅力的。徐々に緩やかに変化していく曲線は、植物や動物が持つ形を写し取ったようなライン。

 

1.2Lだと実物は小玉スイカぐらいのサイズなんですが、小さいながら存在感が美しい鉄瓶です。

 

それにつけても、凹玉は私の購買意欲をチクチク刺激してきます。商品に手を出すようでは店が傾くと母から言われ続けているのですが、いいつけを破りたくなる…

 

髙橋さんの鉄瓶はどれも欲しくなるので困ります。今の私が買うならば、丸型鉄瓶と思っていましたが、凹玉も同等1位(すごく欲しい笑

 

凹玉紋のお迎えは【こちら