数学的思考トレーニング

簡単に答えが出ない迷いごとは、悩み方が間違っているような気がして読んでみた本。私が感情過多で悩んでいる事に気付けたし、感情に振り回されると正しい選択肢さえ見出せないと思いました。

 

中学、高校と「数学を勉強するとこういう時に便利」という事例を先生が導入で話してくれましたが、こういう時にはこの数式使えば「計算が出来る」という内容だったと思います。

 

受験数学は計算のパターンを覚えるだけだったし、社会に出たら電卓使い放題で、公式だって忘れ放題です(数学の必要性薄れる

 

20代の私は「学校で習ったものは社会に出て役に立った試しが無い」とまで言い放っていました(恥 なに、偉そうに、、、

 

この本によると、数学は数を扱うけれど、数以前の『思考方法の訓練』なんだとか。

『はじめに』と『おわりに』がとても印象的な本です。

「正解探し」をやめませんか?

正解なんてそもそも存在しない。

 

日々変化する社会、価値観も変化。

新型コロナが騒がれ始めて以来、この前までの当たり前の暮らし方が変わってしまったのを目の当たりにすると、自他の環境や条件が刻々と変わるなら

 

●「自ら深く、正しく、考える力」が必要で、

「今や正解は探すものではなく、自分で作るもの」

 

「こうすると、こうなるな」的な、「多分きっとそう」的な答えを導き出せたら、人は具体的な行動イメージがわいて、次へ進めるものですよね。この時に、自分と似たことを経験した人の成功体験を参考にして、自分もそうやればうまく行くはずだと思いくなるんですが、それなら全員その問題をクリアしているはずで、その問題は問題として存在していないはず。問題が残り続けて、今回は自分の身に降りかかってきたならば、他者を真似て解決できるなら良し、それで解決できないなら、そこからは、自分なりの解決方法を模索しなければいけないということ。

 

分からない問題の答えを探すのは、しんどいものです。考えている最中はモヤモヤするし、これは自分で解ける問題かさえも分からない気分になっていると、余計としんどいです。だから、答えを導き出す過程、思考の仕方を訓練するのが数学の役割。

 

●数学的思考とは、

まず定義する、問いを立てる質問力、動機だったり自分の求める結果を明確にする。

そして分析する。分析とは物事を把握すること(分解と比較)

それを体系化する。体系化とは、○○はこんな内容だよねと概念化(構造化とモデル化)

 

ぼんやり思い悩んでいる状態→問題は絡み合っていて、答えを出しかねる状態。

悩みや迷いの元を、分解して単純化する。

仮定だから、不可分の領域と思っていることさえも、試しにいくらでも分解してみたらいい。

 

もしも、仮に、と妄想する力って大事だな~と改めて思います。

思い込んでると、分解できるものが分解できないひと塊に思えて仕方ないですからね。

問題Aには、3つの解決方法があるが、それぞれを『例えば金銭的メリットが多い』のはどれか評価してみよう。

『心情、感情的にはどれが好ましいか』で評価してみよう。

 

多分、迷いが長い人は、この時点で損得なのか、心の満足なのか、自分の価値基準の優先をつけず悩んでいる気がします。

私の場合、「愛、信頼、楽しさ」この3点に反する事は長く続かないと経験則があって、損得は心の満足より下位の価値観と線引きが済んでいるので、判断のブレが少ないです。人生経験が少ない若い方でも、自分なりの経験値で、価値観の序列はつけられるはずですから、試しに一度「価値観リスト」を作成したり、「価値観の序列」をつけてみることを私はおすすめしたいです。折々で、内容や序列が変わっていくはずですが、その内自分が確立されていくほどに、変化は減っていくはずで、そうなると迷わなくていい問題は瞬殺できるようになっていくかも(かもしれない程度ですが、、、

 

●人生を変えたければ、定義を変える

真っ最中悩んでいる人には、これが出来なくて辛いはずです。

 

事例で出ていたのが、会社に搾取されていると思うのか、会社という基盤を利用して学んだり楽をしたり会社を搾取するために働くと考えるのか。無理~と打ち消したくなっちゃうのは感情が勝っている証拠だと思います。

 

いいこともあるはずと探す行為、結婚した後でこんな人だと思ってなかったと失望しながら、でもこんなところもあるなと相手を理解していくような、共有してきた時間分は、知っている事実があるんだし、きっと見つかるはずだと思います。

 

●問題を分解し、評価分析できたら、自分が解決できる事とできない事に分ける。

解決できない事は、どうするのか「決める」あとはやるだけ!

 

決めるところまでは納得感が必要だと思うけど、その後はその通りやってもうまくいくのかは分かりません。ここから先は勇気。

 

起業する時、テナント契約した時にスイッチが入り、そこからはジェットコースター。止まらない、やるしかない、と今に至ります。走り出す直前が一番ギアが重いけど、動き出すと、見えてくる景色がいろいろ教えてくれるので、次を決めやすくなる、決断が早くなる(というか、早くするしかなくなる)ので、そのサイクルに入った人は「人生が加速する」「引き寄せ力が強くなる」なんて感じるのかもしれません。

 

●勝ちたいと思った時は、比べることから逃げないで。

比較は差をはっきりさせる行為。

 

定性的な比較で評価しにくい時は、定量的な比較に変換するといい。

→「今の気分」という定性的なものを「10点満点で今のは5点」みたいな感じで評価するのもよくやっていますよね。

事例として、華がある人の「華」とは何かを定義。

華=自信×実績=努力の量、と著者は定義していましたが、私なりに/あなたなりにでこの定義は変わってもOKということです。

世界的な普遍で不変を目指す必要はないのです。私の人生、あなたの人生上で現実味のある定義をしていくことで、生きていけばいいという事かなと思いました。