売らないお店~古希祝い

本日は「売らなかった」お話。

 

本日最初のお客様。

古希を迎えるお父様への贈り物を見繕いにご来店。

穏やかで丁寧な物言いの男性。

 

自分が小売業をやりながら、50になって思うのが「お年寄りに喜ばれる〇〇」と言われる品物を見て、自分がそれを欲しいと思う方はかなり少ないのではないか、ということ。

 

病気や体に不具合があり、それを補ってくれる品物は助かればありがたいと喜ばれることでしょう。しかし「お祝いをこじつけた品物」が喜ばれるかと言えば、そうでもなかろうなと感じます。

 

お年を召した方は、必要なものは既にお持ちだし、今更あれこれ欲しがる物欲も無いと思います。足るを知ったお年頃ですもの。

 

そのお年頃のお客様とお話しすると、

「健康で過ごしたい」ということと、

「子ども達に面倒を掛けたくない」という2点が気掛かり。

男性女性問わず、この気掛かりを抱えている方は多いもの。

 

私の両親もそう。幸せの真髄は、健康で屈託なく生きること。若い頃には至ることが出来ない境地(苦笑

 

ところで、件のお客様は、既に「複数」「贈り物を用意」しておりまして、それでは足りない気がして当店に来たと分かり、当店を思い浮かべてくださったことに密かに感激。

 

ご自分の愛に見合うだけの贈り物が出来ていない気がすると「足りない、足りない」と思える男性の心に愛を感じました。多分、家族仲もよく、お父様を敬愛して止まない息子さんなのでしょう。

 

いつもは、肌触りの良いKONOITOのガーゼタオルケットをおすすめするのですが、今日は「それで十分だと思います」と背中を押すことにいたしました。

 

「あなたのお父様のこれまでの人生のお話を、この機会に、家族みんなで聞き出してみたらどうかしら。お父様だってご自分の人生をゆっくり話す機会、聞いてもらう機会も無かったはずですよ。自分がどんな人に愛され育ったのか知ることは、この先のあなたの自信や誇りにもなるかと思います」

 

わたくしが、そうでした。

楽しいばかりの話ではありませんし、むしろ苦労の連続で。その流れの先に、わたくしの今があることがとても幸せと思える話で、これは私だけの宝物。

 

彼は納得して、笑顔で「また来ます」と帰りました。

 

私も何やら気持ちが通じたことがうれしく、ゲリラ豪雨で店内人類絶賛滅亡しておりますが、幸せな気分でお店番。

 

小売店は品物を売ってこそですが、自分のところの商品とアンマッチな時には押し売りしないのが私の方針。

 

お盆になると、いろいろ思い浮かべちゃいます。

あ、うちの両親は健在で、バリバリ元気です(笑

 

※年を取ると眠りが浅く短くなってきますから、年中心地よく眠って、健やかにという思いを込めて、薬剤を使わない綿の自然な柔らかさを味わえるKONOITOのガーゼケットおすすめです~(こじつけ☆

 

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