ピアノの森2

図書館から借りて読んでいる「ピアノの森」に引き込まれて、すっかり内省的になっております。今、21巻まで読みました。

思い起こせば小学生の頃、竹宮恵子さんの「風と木の詩」に引き込まれ、(親にはハレンチなホモ漫画だと誤解されていたのが悔しいのですが)主人公2人の人生を、時系列で見せられる場面展開。人生の波瀾万丈がとにかく胸を刺すように切なくて、その重さに囚われたのだろうなと今になったら分かります。

小中学生の癖に、自分の人生でさえままならない自分を抱えて、更に誰かの人生を見ては動揺していたわたくし。

風と木の詩を見ていた私はいろんな許容量が無かったから、荒波をぶつけられるような気持ちで読んでおりました。人生経験が無さ過ぎて、登場人物の本当の感情までは分かっていなかったと思います。

それでも直感が、これは愛の詩と思って読んでいました。救いのない終わり方が辛かった。勧善懲悪を求めて、誰か救いの手を!と思いながら、嫌な予感しかしない物語を最後まで読みました。

当時の私は子どもで、消化できない気持ちを山ほど抱え、読み終わってもずっと胸につかえを覚えておりました。


あの苦しさとは違った苦しさを、ピアノの森では味わっているのです。


思い出す切なさ、苦しさとでも言いましょうか・・・

今の年になって、出来ていることは皆さんもたくさんあると思います。出来るようになるまでに、どれだけ出来なかった自分と過ごした時間がたくさんあるか…その出来なかった時の切ない気持ち、苦しい気持ち、誰かを嫉妬する気持ち、いろいろと、思い出しては胸が傷んでおります。

そして、相変わらず、みんな幸せになって欲しいなと思って、念じて読んでいる自分に苦笑。

今、21巻。
予約している巻が早く読みたいような、どんどん先が怖いような、自分の影響され易さにあきれつつ、物凄く浸っております。