取っ手のお話

『一器多用』という言葉を目にしたことはありますでしょうか?『生活の工夫』と同義語と私は思っております。

お茶碗やお椀を手で持って食べる日本人。食器を持ち上げて食べる文化を持つ国は、実は少いと思います。欧米はナイフとフォークで食べますからお皿は置いたまま。中国、韓国、インド、タイ…アジアも器は持ち上げないですよね。

どなたかが書かれていましたが、日本人は指先の感覚が繊細で、手触り、感触も楽しめる感性をもっていたから、器を手に取るようになったという説。そんな気がいたします。

 

余談ですが、ティーカップの取っ手は、親指と人差し指でつまむように持っていたそうです。残りの指は開いて持ち、小指が立つ感じだったとか。お客様からそんな話を聞きました。つまむように持つというと、あまり器を持ち上げたくなかったのだろうかと自分の好きなように想像してしまいます。

 

横道に逸れました。


画像は、九谷焼の蕎麦猪口と5寸皿。違和感なくカップ&ソーサーに見えませんか?コーヒー好きな方への贈り物に、ただいま絶賛オススメ中です。

 

日本人は取っ手がなくても平気なので、こんな風に『一器多用』でひとつの器をあれやこれやと使うことが出来ます。

 

「食器は相手の好みもあるから、贈りにくい。」なんておっしゃる方もいらっしゃいますが、発想が豊かなお友達への贈り物なら、食器も喜ばれるものですよ。

 

九谷焼5寸皿¥2,100

九谷焼蕎麦猪口¥1,680