過去の遺物

お惣菜のトレーに蒔絵風の印刷模様。

本物の豪華さを知っている目で見ると、安っぽくてため息が出てきますが、お惣菜を少しでも美味しく見せようとした結果がこれなのだと思えば、蒔絵は日本人のDNAに刷り込まれている「美しいもの」の位置にいるということなんだろうな。

それにしても、模倣のレベルの低さに驚きます。

今の日本、同じ価格でももっと質のいいものを作れるはずと意外に感じてしまいますが、これ、日本製じゃないのかな?う~ん・・・

ママ世代が使わないから良さを感じない、価値が分からない、知らないから面倒臭い、だから使わないし所有しない、高いし、だから所有出来ないし所有したくないし・・・という結果、次の世代も「知らない」「分からない」スタートになります。

あと20年もすれば、工芸の価値を知る世代が高齢化して、すたれちゃうのかな?

「この惣菜のトレーの模様さ、前から思ってたんだけど、一体何なんだろうね?何のつもりってか、これが料理の見た目を悪くしてる気がする~」なんて若い子が言うかもしれないな。

寂しい妄想。

そうしないために、大人全体で、日本文化を大切にしていく必要があるし、私を含めて、自分達の文化をよく知ることが必要なんだと思います。

雨の日、少しアンニュイな気分で、自分の不勉強を感じつつ。。。