良いことは

伝統工芸と和雑貨の店 環、の店主です。

 最近読んだ本にあったフレーズ。

なるほどねぇ、と思えたので皆さんと共有。

「良いことは、悪いことの姿を借りてやってくる」

 

もうこれ以上悪いことは無いという出来事が突きつけられて、最中は何も考えられないぐらい辛い状況になろうとも、時間が過ぎるうちに状況も変化すると「あのことがあったから今がある」と思える時があります。そういう時、悪いことの中に良いことが隠れていたんだなと思えるのです。

 

先日、広州から元同僚の中国人女性達が来日し、久し振りに当時の関係者を集めての食事会でした。海外で頑張っている方もいるので全員集合とはいきませんでしたが、懐かしい話やどうでもいいような雑談に花を咲かせ、非常に楽しかったです。

その時に、「あの時の佐藤さんは本当に大変そうだったよね」と言った方がいたのですが、何かもう嫌なことが記憶から随分抜け落ちている自分に気が付きました。


睡眠時間が2時間とかザラで、自分もうまく立ち回れず、とにかくしんどい日々だったのは確かです。隣を歩いていた同僚が「いっそ向こうからくるタクシーに飛び込みたくなるぐらい辛い…」と(今では笑い話ですが)つぶやくぐらい誰も彼もがしんどかった仕事でした。

あの時の仕事がきっかけとなって、このままじゃダメだと思い私は退職し、30代後半だったから失業期間たっぷりで、ようやく次の仕事につき、どうもこれは違うとなり、やっぱり自分がやりたいことやろうと思い切り、ああでもないこうでもないと長い準備期間を経て今に至っております。

「良いことは、悪いことの姿を借りてやってくる」


今なら、私が環という場を手に入れるために、当時の仕事や出来事があったんだと思えます。辛くてしんどい現実でしたが、あれがあったから今の私になれたんだと思えます。

そうなると、抜け落ちているディテールの記憶が少々気になるんですよね。せっかくのキッカケなのに、まるっと忘れているのもどうかと思っていたところ、私がすっぽり忘れていることを教えてくれた元同僚。

「あの当時の佐藤さんの迷言をボク結構覚えてるんだど・・・・」と言われまして、それを聞いて、忘れて正解だ…と思いました。超超超~恥ずかしい~内容だったのです。。。

ね、忘れるのは大事じゃないから忘れたんだなということで、にごしておいてよね、お願い!って思いました(笑