ご飯茶碗におすすめの木のお椀~山中塗

漆器は産地の名前がついていて、○○塗というのは○○塗特有の技法がある、という意味ではありません。その中で、見ればこれは「津軽塗だな」という風に、明らかに分かりやすい特徴を持つ漆器のひとつが山中塗だと思います。向こうが透けるのではないかと思うほど、薄くて軽い椀木地は、手に取るとこれも木なのかと驚く方もいらっしゃいます。

石川県の山中温泉地区で生産される山中塗は、ろくろ挽きで薄手の木地を作る腕の良い「木地師」が集まる地域で、各漆器産地から木地屋さんが減るのに伴い、山中への木地注文が増え、全国区になっている印象。

最近、山中塗のこの薄さが、漆器ファンを増やす入口になりうるなと思いつきました。

皆さん「ご飯茶碗」は陶磁器をお使いの方がほとんどではないでしょうか?

陶磁器のご飯茶碗は江戸の後期になって、陶器の大量生産が可能になり、庶民の雑器として普及しました。今では、ご飯茶碗と言えば陶磁器を思い浮かべる方は多いと思いますが、元々ご飯は木の碗で食べておりました。(豆知識:汁椀よりも大きなお椀で盛り盛り食べていたそうですよ)


セトモノのご飯茶碗は、熱々の炊きたてご飯をよそうと、手に熱いのが難点。

 

私は、手持ちの漆器でご飯も食べるのですが、温かさがじわっと伝わる木の器の良さは、こういう熱々のものを食べる時だなと思うのです。やけどしそうな熱さとさよなら、落ち着いて食べ物の温度を味わう事が出来るのは、やはり木の器だからこそだと思うのです。

でも、今使っているものと近いものじゃないと、いきなり印象が違いすぎるとギャップにやられるというのも理解出来ます。そこで登場、薄手の山中塗のお椀。陶磁器のご飯茶碗と近い印象で、木の器の良さ、漆器の良さを味わってもらえるのではないかなと思いが至りました。

今回、小椀のサイズを選びました。

今どきは、私みたいに一度に1合近く食べる人は滅多にいないのが分かっておりますから、このぐらいの容積がご飯用にはおすすめだなと思いまして。

 

子供用の汁椀に使っていただいてもいいですし、小鉢代わり、いろいろにお使いください。


山中塗の小椀

欅、漆、∮95×H60mm

¥3,630

  • お届け日数:1~3日1

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